小学校から英語学習が必要な理由

pexels-photo-5428007.jpeg 小学校入学後
Photo by Tima Miroshnichenko on Pexels.com

■小学校での英語授業

2020年から、新学習指導要領にもとづいて小学校での英語教育が実施されています。

公立小学校は各自治体で英語の授業を始める時期はまちまちですが、3・4年生から正式に必修化されて「外国語活動」が始まり、5・6年生からは「外国語」として英語が教科になる学校が多いようです。

私立小学校では、1年生から英語の授業があります。授業数や教科書などカリュキラムは学校ごとに違うようですが、「イマージョン教育」と呼ばれる算数、理科、音楽、体育などの教科も英語で学ぶ手法を取り入れている学校も多く聞きます。「イマージョン」とは「浸す」という意味で、文字通り英語に浸された生活にする学習方法です。

■小学校から英語に慣れ親しむ環境を

国を挙げての教育改革、英語の必修化ですが、避けて通るべきではないと私は思います。子どもたちに、もっと英語に触れさせてあげるべきです。

今現在、英語が話せなくて困る、という状況はそうそう無いかもしれませんね。昔に比べ、英語を話す人が街中に増えたとは言っても、圧倒的に日本人の方が多くお店や施設も日本語で対応してくれることが当然、つまり日本語だけで生活に困らない状況です。

しかし、子供たちが大人になる20年後はどうでしょうか。残念ながら人口減少は決定的、外国人移民も今よりも格段に増えるであろう将来、日本の中だけで今の生活水準を保つことは厳しくなってくるでしょう。こうなると、英語が話せないという事は選択肢をかなり狭めてしまう事になります。

■日本人が英語が出来ない理由

アメリカ国務省には、Foreign Service Institute(FSI)という付属機関があります。この機関が1973年に発表した「外国語の研修成果と学習時間に関する資料」によると、FSIが研修生に教える外国語はその難易度によって4つに分けられます。

  1. 英語と似ている言語(フランス語・ドイツ語など)
  2. 英語とやや異なる言語(ギリシャ語、ヒンズー語など)
  3. 英語とかなり異なる語(ロシア語、トルコ語など)
  4. 英語と全く異なる語(中国語、日本語、アラビア語、朝鮮語の4カ国語)

研修生が日常生活に全く差し支えないレベル(主にリスニング、スピーキング能力)に達するまで、いったいどのくらいの時間がかかると思いますか?

  1. 720時間(24週)
  2. 1320時間(44週)
  3. 1320時間(44週)
  4. 2400~2760時間(80~92週)

日本語は4グループ、最低でも2400時間という結果になります。現在の学校教育での英語時間は下記の通りです。

 中学校 1クラス50分間で週4クラス。1年間に35週、それが3年。
     50(分)×4(クラス)×35(週)×3(年)=21000(分)
     350(時間)となります。
     
 高校  1クラス50分間で週5クラス。1年間に35週、それが3年。
     50(分)×5(クラス)×35(週)×3(年)=26250(分)
     437(時間)となります。

 大学  学校、学部によりますが、1、2年で3コマずつとして
     90(分)×3(クラス)×30(週)×2(年)=16200(分)
     270(時間)となります。

合計すると、日本の中学校から大学までの英語の総学習時間はおよそ1050時間。前述の必要時間には全然達していません。日本人は「中・高・大と10年も勉強したのに英語が出来ない」と良く言われていますが、たった1000時間程度では英語が話せないのは当然だったのです。

ここは、もう不足分を埋めるしかないです。公立小学校では、45分の英語授業が3・4年生で週1クラス、5・6年生で週2クラス、合計で150時間ほど実施されます。ここに加えて、学校以外で英語に触れる時間を作ってみましょう。

■英語学習を小学校からスタートした方が良い理由

小さいころから英語教育を行うメリットの1つとして、「英語脳」や「英語耳」を体得できる事が大きいと思います。大人になってから英語を学んだことのある方はイメージが付くと思いますが、

   英語を話したい → 頭の中で日本語を英語に言い換える → 英語を話す
   英語を聞く・英文を見る → 日本語に訳す → 英語の意味を日本語で理解する

この様なプロセスを経ている場合があると思いますが、「日本語で考えることを挟む」ため、
ネイティブスピーカーとの会話スピードには着いていけません。

「英語脳」「英語耳」とは、「英語を英語のまま理解する」能力のことを指します。
中学生以降では、これらの能力を身につけるのは難しいと言われています。皮肉にも、日本語が上達し「英語を訳す」という概念が入ってしまうからでしょう。小学生のうちから慣れ親しむことで、「今、日本語ではなく英語を勉強している」という感覚が無く「英語に英語のまま接する」事ができるようになります。

■おすすめ

今は、海外のアニメがAmazonPrimeやNetflixで簡単に見ることができます。やはり子どもはアニメ大好き。勉強という感覚ではなく楽しみながら英語に触れることができます。また、やはり英会話教室も英語学習の王道です。我が家でのおすすめ英語教材は別記事で紹介します。